コラム

 公開日: 2012-08-06  最終更新日: 2015-06-05

【2.会社登記(商業登記)・法人登記(登記申請の代理・登記付属書類の作成)】

☆逐次、情報を更新しておりますので、最新の情報は、当事務所のホームページをご覧ください。
http://www.taguchi-shihou.com/gyoumu/index.html


(当事務所の取扱業務)
① 登記申請の代理、登記申請書作成、登記申請手続事務の相談
② 登記添付書類の作成、取寄せ
③ 定款・議事録等文案書類の作成代理、文案書類作成の相談
④ 定款認証手続代理
⑤ 登記に関する審査請求手続(不服申立手続)についての代理


 (第1 会社登記・商業登記 ・ 第2 法人登記 ・ 第3 会社設立・解散 ・ 第4 組織変更 ・ 第5 法人設立)
(1) 会社登記・商業登記
ア 商業登記(会社登記)の意義
商業登記とは、会社法・商法の規定により、会社・商人(個人商人)に関する一定の事項を商業登記簿に記載される登記のことをいいます。
*会社の種類
①株式会社 ②特例有限会社 ③持分会社(合名会社・合資会社・合同会社)
イ 商業登記簿
商業登記簿に関する手続は、商業登記法に定められています。
*商業登記簿の種類
①商号登記簿 ②未成年者登記簿 ③後見人登記簿 ④支配人登記簿 ⑤株式会社登記簿 ⑥合名会社登記簿 ⑦合資会社登記簿 ⑧合同会社登記簿 ⑨外国会社登記簿
ウ 商業登記簿に登記される事項
(ア) 個人商人の登記(商号の登記)
下記の事項が登記されます。
・商号 ・営業所 ・商号使用者の氏名及び住所 ・営業の種類
(イ) 会社登記
下記の事項が登記されます。
・商号 ・本店 ・支店 ・公告方法 ・会社設立の年月日 ・目的
・発行可能株式総数  ・発行済株式の総数 ・株券を発行する旨の定め
・資本金の額  ・役員(取締役・代表取締役・監査役等)
・役員等の会社に対する責任免除に関する規定
・取締役設置会社に関する事項 ・監査役設置会社に関する事項
・登記記録に関する事項
エ 登記事項に変更があった場合
「上記イ (ア)(イ)」の登記事項に変更が生じた場合」又は「組織変更、会社合併、会社分割がなされた場合」、「会社解散・清算人就任、清算結了があった場合」には、変更後2週間以内に変更の登記をしなければなりません。
オ 商業登記の効力
(ア) 登記前の効力(消極的公示力)
商業登記簿に記載すべき事項は、登記の後でなければ「善意の第三者(その事実を知らずに取引関係に入った者)」に対抗できません。
・つまり主張できません。
(イ) 登記後の効力(積極的公示力)
登記の後であれば、原則として、第三者は悪意(その事実を知って取引した)とみなされますので、登記した者はその第三者に対抗できます。
ただし、第三者に正当事由(「①災害による交通の途絶」や「②登記簿の滅失・汚損」)がある場合には、その第三者に対抗できません。
(ウ) 公信力
故意過失で不実の登記(真実と異なる登記)をした者は、不実を理由として善意の第三者に対抗できません。

(2) 法人登記
ア 法人登記の意義
法人も、株式会社などと同様に、法人登記が必要です。法人登記は法務局に申請して行い、各法人の根拠法の定める事項を、登記官が法人登記記録に記載することにより完了します。法人登記も、商業登記と同様の公示機能を果たしております。
*法人の種類
①一般社団法人 ②一般財団法人 ③公益社団法人 ④公益財団法人 ⑤NPO 法人 ⑥医療法人 ⑦農業生産法人 ⑧社会福祉法人 ⑨学校法人 ⑩宗教法人  ⑪企業組合等 ⑧弁護士法人等資格者の法人(例:司法書士・行政書士・税理士・社会保険労務士・土地家屋調査士等の法人)
(ア)  設立の準則主義
・一般社団法人・一般財団法人の設立
かっては、公益法人(社団法人・財団法人)を設立する場合、主務官庁の許可が必要でしたが、法律が改正され、平成20年12月1日以降は、一定の要件を備え定款の認証を受けることにより、主務官庁の許可を受けることなく、設立登記をすることができるようになりました。
*ただし、公益目的事業を行う「①一般社団法人、②一般財団法人」が「①公益社団法人、②公益財団法人」になるには行政庁の認定を受けなければなりません。
(行政庁の認定基準)
①公益事業を行うことを主たる目的とすること 
②公益目的事業を行うのに必要な経理的基礎及び技術的能力を有する者であること
③その事業を行うに当たり、社員、評議員、理事、監事、使用人、その他法令で定める当該法人の関係者に対し特別の利益を与えないものであること
④その他
(イ)  設立には、主務官庁の許可を必要とする法人
①社会福祉法人 ②医療法人 ③宗教法人 ④学校法人 ⑤NPO法人
イ 法人登記簿
法人登記に関する手続は、各法人の法律(例:一般社団法人及び一般財団法人に関する法律)又は組合等登記令に定められています。
ウ 法人登記簿に登記される事項
下記の事項が登記されます。
・名称 ・主たる事務所 ・公告方法 ・法人設立の年月日 ・目的 
・役員に関する事項(評議員・理事・代表理事・監事)
・役員等の法人に対する責任の免除に関する規定
・理事会設置法人に関する事項 ・監事設置法人に関する事項 
・登記記録に関する事項
エ 登記事項に変更があった場合
「上記イの登記事項に変更が生じた場合」又は「合併の場合」は、変更後2週間以内に変更の登記をしなければなりません。
オ 法人登記の効力
「ア 登記前の効力(消極的公示力)」、「イ 登記後の効力(積極的公示力)」、「ウ 公信力」は、上記商業登記の効力と同じです。

(3) 会社・法人の詳細は下記のとおりです。
第1 会社(営利を目的とする法人)
ア 株式会社の設立
株式会社は、「①定款の作成、②出資者たる社員(株主)の確定、③取締役会の設置等の機関の決定」等をなし、本店所在地において設立の登記をすることにより、法人格を取得します。
株式会社の設立方法には、発起設立と募集設立があります。
(ア) 発起設立
発起設立とは、発起人が、設立の際に発行する株式(設立時発行株式といいます。)の全部を引き受ける形態の設立方法をいいます。
発起設立は、発起人が設立時発行株式を全て引き受けるため、他の利害関係人が存在しません。そのため、次に記載する募集設立よりも規制が緩やかです。
※設立登記に必要な主な添付書類
①定款 ②設立時役員の就任承諾書 ③払込証明書(発行する株式相当の金員が払い込まれた銀行通帳等)④印鑑証明書など
(イ) 募集設立
募集設立とは、発起人が設立時発行株式の一部を引き受け、その他に株式引受人を募集して、会社を設立する形態の設立方法をいいます。
募集設立は、募集に応じた株式引受人を保護する必要が生じます。そのため、「創立総会の開催」や、「設立の際の払込金について、払込証明書に替えて払込取扱機関が発行する払込金保管証明書」が必要となるなどの規制があります。
※設立登記に必要な主な添付書類
①定款 ②設立時役員の就任承諾書 ③払込金保管証明書 ④印鑑証明書 ⑤創立総会議事録など
発起人とは、会社設立の企画者として、定款に発起人として署名又は記名押印(電子署名を含みます)した者をいいます。発起設立の場合も募集設立の場合も、各発起人は、必ず1株以上の設立時発行株式を引き受けなければなりません。
なお、定款には、公証人の認証が必要です。
イ 株式会社の解散・清算
(ア) 解散事由等
あ 解散事由
① 定款で定めた「会社の存続期間の満了」
② 定款で定めた解散事由の発生
③ 株主総会の決議
④ 合併(消滅する会社)
⑤ 破産手続開始決定
⑥ 解散を命ずる裁判
い 清算中の会社の機関
会社は、解散することによって営業行為はできず、清算業務に専念することになります。解散中の会社の機関及びその業務は下記のとおりです。
①株主総会
解散後も、解散前と同じ株主構成により、会社の最高意思決定機関として存続します。
②清算人(定款の定めや、株主総会の選任決議により選任されます。)
会社の清算のため、「・債権の取立・財産の換価処分(不動産、有価証券等)・債務の弁済・残余財産の処分・その他の事務」を行います。
③監査役
解散後は、清算事務(会計・業務監査権がある場合は清算人の業務)を監督します。
う 解散日
株主総会の解散決議をした日のことです。ただし、株主総会において、特定の日を解散日と定めた場合は、その特定の日となります。
(イ) 解散から清算結了までの一般的な手続の流れ
① 解散・清算人選任に関する株主総会の承認決議
② 解散・清算人就任の登記
③ 解散公告(官報)・知れたる債権者への個別催告
 *上記広告又は催告のどちらか遅い日付から2か月を経過しないと清算結了登記ができません。
④ 会社解散時の「貸借対照表・損益計算書」の株主総会の承認
⑤ 解散登記後の関係官庁(税務署等)への届出
⑥ 清算人による清算事務の開始
⑦ 債権者に対する支払・株主への残余財産の分配
  清算人が財産の換価処分をして債権者に支払をし、残余財産があれば株主へ分配します。
⑧ 清算結了に関する株主総会の承認
⑨ 清算結了登記
⑩ 税務署への清算結了届書の提出
 * 解散の検討を始めたてから清算結了の事務終了までは,4カ月前後を要します。
ウ 特例有限会社
平成18年5月1日に会社法が施行された後、整備法の定める特例の適用を受けながら、商号の中に有限会社の文字を用いたまま、会社法の規定による株式会社として存続することとなる既存の有限会社のことです。
なお、 平成18年5月1日施行の会社法により、有限会社を新しく設立することはできなくなりました。
会社法施行後の「特例有限会社の内容」は下記のとおりです。

① 有限会社法は廃止され、会社法上の「株式会社」となった。
② 機関設計
(ⅰ) 株主総会
(ⅱ) 取締役
*・取締役会は設置できない。
  ・取締役を2名以上置いた場合は、代表取締役を置くことができる。ただし、共同代表の定めはできない。
(ⅲ) 監査役
③ 株式を譲渡する場合は、株主総会の承認決議を要する。
④ 取締役・監査役の任期は、定款に定めない限り無期限である。
⑤ 旧有限会社法時に、累積投票の定めがなされていなかった場合、累積投票の請求ができない旨の定款の定めがあるものとみなされる。
*累積投票の意義
  多数派による取締役の独占を阻止するための制度です。
つまり、「株式会社が、株主総会において同時に2人以上の取締役を選任する場合、一株につき選任すべき取締役の数だけ議決権を与え、それを特定の人に集中して行使することを許容する制度」のことです。
⑥ 会社法施行前に監査役を置いている場合は、監査の範囲を会計に限定しているものとみなす。ただし、定款の変更により業務監査権を付与することができる。
⑦ 株式会社と相違し、決算公告はしなくてもよい。
⑧ 下記会社への組織変更が可能である。
            記
   ・株式会社 ・持分会社(合同会社、合名会社、合資会社)
エ 持分会社の設立
持分会社とは、「①合名会社、②合資会社、③合同会社」の総称です。
社員となろうとする者が定款を作成し、その全員がこれに署名又は記名押印し、「社員の氏名又は名称及び住所」、「社員の無限責任又は有限責任の区別」等を記載(又は記録)した上で、本店所在地において設立の登記をすることにより成立します。
以下は、持分会社の意義です。
(ア) 合名会社
社員全員が、無限責任を負う会社をいいます。
(イ) 合資会社
社員が、無限責任社員と有限責任社員で構成されている会社をいいます。
(ウ) 合同会社(日本版LLC)
社員全員が、有限責任を負う会社をいいます。なお、社員となろうとする者が、定款作成後、登記をする時までに、出資を終えなければなりません。
* 合同会社に類似したものとして、有限責任事業組合(LLP)があります。その概要は下記のとおりです。
「①有限責任・内部自治の原則 ②法人格はない ③構成員課税 ④構成員の最低人数:2名」
オ 持分会社の清算
(ア) 清算の開始
あ 持分会社清算の意義
・ 会社の清算とは、会社の解散の場合において、「①現務の結了」、「②債権の取立」、「③債務の弁済」、「④残余財産がある場合は、出資者への分配」などの行為をすることです。
*現務の結了の意義
「会社解散後における現在の事務を結了すること」及び「会社解散前より継続している諸般の事務を完了させること」です。
い 持分会社は、下記の場合は清算をしなければなりません。
① 解散した場合 
② 設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
③ 設立の取消しの訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
(イ) 清算会社の権利能力
清算の目的の範囲内において、清算が結了するまでは存続するものとみなされます。
(ウ)清算中の社員の加入・退社
あ 加入・退社の禁止
① 加入
相続又は合併による承継加入の場合を除き、社員が加入することは禁止されています。
② 退社
社員の死亡又は合併による消滅の場合を除き、社員の退社は認められていません。
い 相続・合併による承継加入
① 社員の死亡・合併による消滅
(ⅰ)清算中の持分会社の場合
「①清算持分会社の社員が死亡した場合」又は「②合併により消滅した場合」には、定款に相続等による持分承継の定めがないときであっても、当該社員の相続人その他の一般承継人は、当該社員の持分を承継します。
(ⅱ)存立中(解散前)の持分会社の場合
「①社員の死亡」又は「②合併による消滅」の場合においては、相続等(社員の死亡・合併による消滅)による持分承継に関する定款の定めがないときは、社員の法定退社事由に該当し、「死亡した社員の相続人」又は「合併により消滅した社員の一般承継人」は、当該社員の持分を承継することができません。
②  清算中の合名会社・合資会社において、死亡した社員が清算人である場合
相続による持分承継の定款の定めがなくても、その相続人(合名会社の社員・合資会社の無限責任社員)は当然に無限責任社員として加入します。
* ただし、死亡した無限責任社員が清算人であった場合、相続により加入した者が、当然に清算人になることはありません。
(エ)清算方法
持分会社の清算方法には、「①任意清算」と「②法定清算」という二つの方法があります。
あ 合名会社・合資会社の清算方法
「①任意清算」又は「②法定清算」のどちらも可能です。
*ただし、任意清算ができるのは、「定款で定めた存続期間の満了」・「定款で定 めた解散事由の発生」又は「総社員の同意」によって解散した場合です。
い 合同会社の清算方法
「法定清算」に限定されます。
う 「①任意清算」、「②法定清算」の清算事務の担当者
①  任意清算
清算人が就任しないで、解散時の社員が清算を行います。
②  法定清算
清算人がして就任して、清算を行います。
*清算人の職務
  (ⅰ) 現務の結了
  (ⅱ) 債権の取立及び債務の弁済
  (ⅲ) 残余財産の分配
(オ) 任意清算・法定清算の方法
あ 任意清算の方法
定款又は総社員の同意によって、当該持分会社の処分方法を定めた場合において、その定めに従って行う清算手続を行います。
い 法定清算の方法
定款又は総社員の同意によっては、清算持分会社の財産の処分方法を決めることができない清算であって、会社法の規定に従い、清算人によって清算が行われます。
(カ) 任意清算と法定清算の手続的な相違
あ 清算人
①  任意清算
清算人を選ぶ必要はなく、会社の代表社員が手続を進めます。よって清算人が存在しないので清算人の登記は不要です。
*合名会社・合資会社には、無限責任社員がいるので、任意清算が認められています。
②  法定清算
業務執行社員や社員間での決定等により清算人を決め、その清算人が手続を進めます。なお、清算人の登記が必要です。
い 債権者保護手続
①  任意清算
・債権者保護手続が、必要です。 ・債権者に対して、「任意清算をする旨を官報で公告」し、更に「知れたる債権者には個別催告」をしなければなりません。
②  法定清算
債権者保護手続は、不要です。
* 債権者保護手続の意義と必要の有無
(ⅰ)合名会社・合資会社が、任意清算の方法をとった場合
解散後の清算持分会社の債権者は、当該清算会社に対し財産の処分方法について異議を述べることができます。
そこで、清算会社は、解散の日から2週間以内に下記事項を「官報に公告」し、かつ、「知れている債権者には、各別に催告(ただし、定款で定めた新聞紙に掲載又は電子公告をした場合は、各別の催告は不要))」しなければなりません。

・定款又は総社員の同意によって定めた方法に従い清算する旨
・債権者が一定の期間内(催告期間は、1か月を下ることができない)に異議を述べることができる旨
(ⅱ)合名会社・合資会社が、法定清算の方法をとった場合
「官報公告」と「各別の催告」は不要
(ⅲ)合同会社の清算(法定清算)の場合
「官報公告(催告期間は、2カ月を下ることができない)」と「各別の催告」が必要です。
う 清算手続の終了
①  任意清算
任意に定めた方法で財産を処分して債権者へ弁済し、残余財産がある場合は、社員の持分に応じて分配を終了した時に、清算が結了します。
②  法定清算
財産を処分し、債権者へ弁済して、清算事務が終了した時は、遅滞なく、清算にかかる計算をして社員の承認を受けて清算が結了します。
カ 組織変更
(ア) 組織変更の意義
組織変更とは、会社の法人格はそのまま維持して、会社の組織を変更し、他の種類の会社に変更することです。
(イ)会社合併、会社分割、株式交換・株式移転との相違
吸収合併・吸収分割・株式交換・株式移転は、「①複数の会社が契約により、一つの会社に権利義務の移転や株式の交換を行う場合」、あるいは「②新設会社を設立し、その会社に権利義務や株式の移転を行う場合」であって、これらの場合は、法人格の同一性が否定されます。
したがって、会社の同一性を維持して他の種類の会社に変更する組織変更と相違するのです。
(ウ)組織変更の態様
あ 組織変更が可能な場合
組織変更することができるのは、次の場合です。
① 株式会社から持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)へ
② 持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)から株式会社へ
③ 特例有限会社から株式会社へ(商号を変更することによって可能)
④ 特例有限会社から持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)へ
い 組織変更ではなく定款変更による場合
次のような「持分会社の種類の変更」は、定款を変更することによってなしえます。
① 合名会社の場合
   ⅰ 有限責任社員を加入させる定款変更により、合資会社へ
   ⅱ 社員の一部を有限責任社員とする定款変更により、合資会社へ
   ⅲ 社員の全部を有限責任社員とする定款変更により、合同会社へ
② 合資会社の場合
   ⅰ 社員の全部を無限責任社員とする定款変更により、合名会社へ
   ⅱ 社員の全部を有限責任社員とする定款変更により、合同会社へ
③ 合同会社の場合
   ⅰ 社員の全部を無限責任社員とする定款変更により、合名会社へ
   ⅱ 無限責任社員を加入させる定款変更により、合資会社へ
   ⅲ 社員の一部を無限責任社員とする定款変更により、合資会社へ
* これら持分会社の種類の変更は、「①従前の持分会社につては解散登記」、「②会社の種類の変更による持分会社については設立登記」をすることになります。
(エ) 債務超過と組織変更
債務超過状態にある会社でも、組織変更が可能です。
(理由)
ⅰ 組織変更は、変更前の会社と変更後の会社の間に、法人格の同一性を維持しながら、その組織を他の種類の会社に変更する場合であるので、組織変更をしても、会社の資産内容に変更が生じない。
ⅱ会社法に、債務超過状態にある会社の組織変更を禁ずる規定はない。
第2 法人の設立
ア 営利を目的としない法人
①一般社団法人 ②一般財団法人 ③公益社団法人 ④公益財団法人 ④NPO法人 ⑤医療法人 ⑥農業生産法人 ⑦社会福祉法人 ⑧学校法人 ⑨宗教法人 ⑩企業組合等
イ 各法人の意味
(ア) 一般社団法人・公益社団法人
社団法人とは、一定の目的で構成員(社員)が結合した団体(社団)のうち、登記をすることにより法人格を取得し、権利義務の主体となるものをいいます。
あ 一般社団法人の意義
一般社団・財団法人法に基づいて一定の要件を満たしていれば設立できる法人(このことを準則主義といい、行政庁の許認可は不要です。)で、事業目的に公益性がなくても構いません。ただし、原則として、株式会社等と同様に、全ての事業が課税対象となります。
い 一般社団法人の設立
2名以上の設立時社員が共同で作成した定款につき、公証人の認証を受け、設立時代表理事の選定等所定の手続を経たうえで、設立の登記をすることにより成立します。
う 公益社団法人の意義
一般社団法人のなかで、公益法人認定法に基づいて、都道府県知事等により公益性が認定された社団法人をいいます。この法人への寄附行為が一定の要件を満たす場合は、税額控除の対象となります。
(イ) 一般財団法人・公益財団法人
財団法人とは、ある特定の個人や企業などの法人から拠出された財産(基本財産)で設立され、これによる運用益である金利などを主要な事業原資として運営し、法人格を付与された財団をいいます。
あ 一般財団法人の意義
一般社団・財団法人法に基づいて一定の要件を満たしていれば、事業目的に公益性がなくても設立できる法人であり、原則として、株式会社と同様に、全ての事業が課税対象となります。
い 一般財団法人の設立
一般財団法人は、定款の作成、財産の拠出、設立時評議員等の選任、設立時理事等による設立手続の調査を経て、設立されます。
う 公益財団法人の意義
一般財団法人のなかで、公益法人認定法に基づいて、都道府県知事等により、公益性を認定された財団法人をいいます。この法人への寄附行為が一定の要件を満たす場合は、税額控除されます。
(ウ) NPO法人
あ NPO法人(特定非営利活動法人)意義
特定非営利活動促進法に基づいて特定非営利活動を行うことを主たる目的とし、同法の定めるところにより設立される法人のことをいいます。
い NPO法人の設立
法律所定の書類を添付した申請書を、所轄庁に提出し、設立の認証を受けた上で、登記をすることにより法人として成立します。
(エ) 医療法人
あ 医療法人の意義
病院、医師や歯科医師が常勤する診療所、または介護老人保健施設の開設・所有を目的とする社団(医療法人社団)又は財団(医療法人財団)をいいます。
い 医療法人の設立
医療業務を行うのに必要な設備等のほか、「①医療社団法人の場合は社員及びその拠出を基礎とする定款」の作成が、「②医療財団法人の場合は無償寄附された財産に基づく寄附行為」の作成が必要となります。
病院等を設置する都道府県の知事の認可を受けた上で、法人の登記をする必要があります。
(オ) 農業生産法人
農業生産法人とは、農地法で規定された呼び名で、農地や採草放牧地を利用して農業経営を行うことのできる法人をいいます。農業生産法人になるためには、農事組合法人(農業経営を行うもの)、持分会社又は株式会社(全部の株式につき譲渡制限を定めている会社に限る。)で、農地法に規定された一定の要件(事業要件、構成員要件、業務執行役員要件)を満たす必要があります。
(カ) 社会福祉法人
あ 社会福祉法人の意義
社会福祉事業を行うことを目的として、社会福祉法の定めるところにより設立された「社会福祉法第22条で定義される法人」をいいます。
い 社会福祉法人の設立
設立者が定款を作成し、社会福祉事業を行えるだけの資産を備えることが必要となるので、設立者において寄附等を行った上で、社会福祉法施行規則の定める手続に従い、当該定款について所轄庁の認可を受ける必要があります。
認可を受けた上で、設立の登記をすることで、法人格を取得します。
(キ) 学校法人
あ 学校法人意義
私立学校の設置を目的として、私立学校法の定めるところにより設立される法人をいいます。
私立専修学校や私立各種学校の設置のみを目的とする法人もあります(いわゆる準学校法人と呼ばれるものです)。
い 学校法人の設立
学校法人・準学校法人を設立するには、所定の手続に従って、その設立を目的とする寄附行為について、所轄庁の認可を受ける必要があります。認可を受けた上で、主たる事務所の所在地において設立の登記をすることで法人格を取得します。
(ク) 宗教法人
あ 宗教法人の意義
法人格を取得した宗教団体をいいます。営利を目的としない非営利団体であり、公益事業もできる公益法人のひとつです。
い 宗教法人の設立
規則を作成し、所轄庁の認証を受け、登記をすることで宗教法人として成立します。
なお、礼拝の施設を備える神社、寺院その他これらに類する団体の所轄庁は都道府県知事、前記の団体を包括する宗派、教会その他これらに類する団体の所轄庁はおおむね文部科学大臣です。
(ケ) 企業組合
中小企業等協同組合の一種で、中小企業等協同組合法に基づき、組合員が資本と労働力を出し合って事業を行う組合組織のことをいいます。
組合員の3分の2以上が、自ら組合の事業に従事しなければならず、しかも、組合の事業に従事している者の半分以上は組合員でなければなりません。

(4) 当事務所の実績
当事務所は、下記の会社・法人等から、継続的に「役員変更、目的変更、増・減資等の変更登記、本店移転、主たる事務所移転等」のご依頼をいただいております。

① 株式会社         約400社
② 合名・合資会社     約30社
③ 社団・財団法人     約20法人
④ 「学校法人、医療法人、社会福祉法人、NPO法人、宗教法人、農事組合法人、その他組合」等 約80法人
⑤ 特例有限会社      約250社
当事務所は、会社・法人登記につき、「専門に担当しているベテランスタッフ」が対応しておりますので、どうぞご安心の上、お気軽にご相談ください。

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